グローバルヒストリーのなかの近代歴史学

平成26-28年度立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR共同プロジェクト研究)

公開シンポジウム「前近代東アジアにおける怪異と社会:テクスト・文化・自然環境」

公開シンポジウム: 前近代東アジアにおける怪異と社会:テクスト・文化・自然環境

日時:2016年12月10日(土)13:00~18:00

場所:立教大学池袋キャンパス5号館5124

 

本シンポジウムでは、前近代東アジア漢字文化圏の歴史社会において、異形のものや天変地異といった怪異現象がどのように発現し、機能し、そして社会に影響を与えたのか、またその社会の側が怪異現象をどのように規定し対処したのかについて、総合的な討議を行う。最初に日本中世、日本古代、朝鮮、中国、ベトナムの専門家が、それぞれの専門地域における漢文テクストに即した事例報告を行い、その後東アジア全体を見据えた討論に移行する。その際に講師陣が注目するのは、怪異が記録されたテクストそのもの、そのテクストの生産・流通・受容を可能にした背景としての文化、そしてそのような文化をも包摂する自然環境である。事例それ自体は前近代社会を対象とする本シンポジウムの射程は、合理的に理解し得ぬものや突如襲ってくる大規模自然災害になお苦慮しているわたしたちの生きる現代社会までも見据えている。時代・分野を問わず参加者の関心に訴えかけることになるだろう。 報告内容は以下のとおり。

 

小澤実(立教大学)「問題の所在」

高谷知佳(京都大学)「日本中世都市の秩序と怪異」

水口幹記(藤女子大学)「蘇民将来札考−−井戸跡出土木簡を手がかりに−−」

野崎充彦(大阪市立市立大学)「「怪異」の諸相−−朝鮮前期を中心に−−」

佐々木聡(日本学術振興会)「災異と禳災のポリティクス」

佐野愛子(国際日本文化研究センター)「ベトナム李仁宗代の怪異をめぐって」

北條勝貴(上智大学)「環境文化史から怪異を問う−−伝播論/環境還元論止揚へ−−」

 

主催: 立教大学日本学研究所

共催: 立教SFR「グローバルヒストリーのなかの近代歴史学

 

 

「怪異」の政治社会学 室町人の思考をさぐる (講談社選書メチエ)

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怪異学入門

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怪異学の技法

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怪異学の可能性

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