グローバルヒストリーのなかの近代歴史学

平成26年度立教大学学術推進特別重点資金(立教SFR共同プロジェクト研究)

公開シンポジウム「大久保利謙と日本近代史研究 家族・学問・教育」(2017年12月8・9日)

公開シンポジウム「大久保利謙と日本近代史研究 家族・学問・教育」

 

日時:2017年12月8日(金)19:00-20:30、12月9日(土)10:00-18:00

場所:立教大学池袋キャンパスX204(8日)、4号館4339(9日)

 

内 容:

 明治維新の立役者である大久保利通を祖父、大阪府知事の大久保利武を父とする大久保利謙(1900-1995)は、日本の歴史学者である。戦後、その人脈を通じて国立国会図書館に憲政資料室を創設するとともに、名古屋大学並びに立教大学教授をつとめた。大久保は、従来研究対象とはみなされていなかった日本近代史研究を学問分野として確立し、政治史、行政史、文化史、大学史、洋学史、史学史など多様な分野において学問的基礎を築いた。史学史上重要な位置を占めるにもかかわらず、またその著作集(『大久保利謙歴史著作集』8巻、吉川弘文館、1986-1993)ならびに自伝(『日本近代史学事始め』岩波新書、1996)は刊行されているにもかかわらず、いまだ大久保自身の研究業績や活動に対する検討はなされていない。本シンポジウムはそのような大久保の活動や業績を史学史に位置付ける初の試みである。

 シンポジウムでは、大久保の影響の下に近代日本の歴史学と国家の関係を解明した『History and the State in Nineteenth-Century Japan』(Palgrave-Macmillan, 1998)の著者であるマーガレット・メール博士による基調講演が8日に、佐藤雄基、松沢裕作、小澤実、そして大久保の自伝の編集に関わった今井修が大久保の活動の様々な側面の報告が9日に開催される。なお、9日には、大久保利謙の蔵書(大久保文庫)を擁する立教大学図書館に所蔵されている大久保関連資料の展示会もおこなう。

 ***

なお、メール博士の主著が、『国家と歴史:19世紀日本のナショナルアイデンティティと学問』というタイトルで、東京大学出版会より翻訳刊行されます。解説を、報告者の松沢裕作氏が担当しています。本シンポジウムは、大久保の研究に刺激を受けた本書の刊行記念も兼ねています。

歴史と国家 - 東京大学出版会

 

プログラム

12月8日(金)19:00−20:30:池袋キャンパス10号館X204

マーガレット・メール(コペンハーゲン大学

大久保利謙先生と私の研究 史学史・漢学教育・音楽史を中心に」

 

12月9日(土)10:00−18:00:池袋キャンパス4号館4339

佐藤 雄基(立教大学文学部)

「大久保利武と利謙:立教大学図書館所蔵大久保コレクションからみた大久保父子の 学問形成」

松沢 裕作(慶應義塾大学経済学部)

大久保利謙と戦後日本近代史研究の出発」

小澤 実(立教大学文学部)

大久保利謙と1950-60年代の立教大学史学科」

今井  修(早稲田大学教育学部

「大久保史学の史学史的位置」

 

主 催:立教大学日本学研究所

共 催:科研費国際共同研究加速基金(国際共同研究)(課題番号15KK0062 研究代表者小澤実)

 

 

歴史と国家: 19世紀日本のナショナル・アイデンティティと学問

歴史と国家: 19世紀日本のナショナル・アイデンティティと学問

 

 

日本近代史学事始め―一歴史家の回想 (岩波新書)

日本近代史学事始め―一歴史家の回想 (岩波新書)

 

 

小澤編『近代日本の偽史言説』(勉誠出版、2017)刊行!

2015年11月に本プロジェクトで開催しましたシンポジウム「近代日本の偽史言説 その生成・機能・受容」に基づく論集が、勉誠出版より刊行されます。

 

bensei.jp

 

当日の報告者内容を大幅に書き加え、3名の新規寄稿者の論考も掲載しています。

 

目次

序 章 偽史言説研究の射程  小澤実

第1部…地域意識と神代史
第1章 偽文書「椿井文書」が受容される理由  馬部隆弘 
第2章 神代文字と平田国学  三ツ松誠 
第3章 近代竹内文献という出来事―〝偽史〟の生成と制度への問い  永岡崇 

第2部…創造される「日本」
第4章 「日本古代史」を語るということ―「肇国」をめぐる「皇国史観」と「偽史」の相剋  長谷川亮一 
第5章 戦時下の英雄伝説小谷部全一郎『成吉思汗は義経なり』(興亜国民版)を読む  石川巧 

第3部…同祖論の系譜
第6章 ユダヤ陰謀説―日本における「シオン議定書」の伝播  高尾千津子 
第7章 酒井勝軍の歴史記述と日猶同祖論  山本伸一 
第8章 日猶同祖論の射程―旧約預言から『ダ・ヴィンチ・コード』まで  津城寛文 

第4部…偽史のグローバリゼーション
第9章 「日本の」芸能・音楽とは何か―白柳秀湖の傀儡子=ジプシー説からの考察  齋藤桂 
第10章 原田敬吾の「日本人=バビロン起源説」とバビロン学会  前島礼子 
第11章 「失われた大陸」言説の系譜―日本にとってのアトランティスムー大陸 庄子大亮 

偽史関連年表 
あとがき

 

シンポ当日の様子は『立教大学日本学研究所年報』14・15号をご覧ください。

 

立教大学学術リポジトリ - 立教大学学術リポジトリ

 

 

 

 

 

 

第12回研究会(2017年8月1日)

合評会

Lisa Yoshikawa

Making History Matter: Kuriota Katsumi and the Construction of Imperial Japan

Harvard University Asia Center 2017

 

日時:2017年8月1日(火)18:30−

場所:立教大学池袋キャンパスロイドホール5階人文研究センター

報告者:渡辺剛

 

Making History Matter: Kuroita Katsumi and the Construction of Imperial Japan (Harvard East Asian Monographs)

Making History Matter: Kuroita Katsumi and the Construction of Imperial Japan (Harvard East Asian Monographs)

 

 

 

黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究

黒板勝美の思い出と私たちの歴史探究

 

 

公開シンポジウム「史学科の比較史:草創期から1945年」(3月10日・11日)

公開シンポジウム「史学科の比較史:草創期から1945年」

 

日時:2017年3月10日(金)13:00-18:30 11日(土)10:00-18:00

場所:立教大学池袋キャンパス11号館A301教室

主催:立教大学文学部史学科

共催:立教SFR「グローバルヒストリーのなかの近代歴史学

 

 本シンポジウムでは、明治初期から1945年に至るまでの、近代日本における史学科(含歴史研究機関)の歴史をたどり、比較史的アプローチにより、近代社会における史学科の役割に注目する。対象となるのは、はじまりの組織である東京帝国大学並びに史料編纂所、後続する帝国大学京都帝国大学東北帝国大学京城帝国大学)、それぞれ設立の目的・理念を異にする官立・私立の大学(東京商科大学、東京専門学校、慶應義塾大学皇典講究所(・國學院大學)、立教大学)である。いずれの大学史学科も、独自の教育課程をもつ史学科(もしくはそれに類するコース)、大学独自の学会、その学会の機関誌をそなえ、独特の学風を育みながら、研究成果、研究者、卒業生らを生産してきた機関である。今回はとりわけ日本史研究に注目し、各組織の成立課程、スタッフ、学会、機関誌などを比較し、それぞれの特徴を抽出するとともに、近代日本における史学科のもつ役割を明らかにしたい。 

 

3月10日(金)13:00−18:30

小澤実(立教大学文学部)

「問題の所在」

佐藤雄基(立教大学文学部):東京帝国大学

東京帝国大学における史学と国史--史料編纂事業との関わりと卒業生進路から」   

近藤成一(放送大学):史料編纂所

史料編纂所の歴史家たち」  

堀和孝(慶應義塾大学福沢研究センター):慶應義塾大学  

「田中萃一郎と三田史学の展開」  

小澤実(立教大学文学部):立教大学  

小林秀雄とその時代 戦前・戦中の立教史学科・史学会・『史苑』」

 

3月11日(土)10:00−18:00

上島享(京都大学大学院文学研究科):京都帝国大学  

京都大学日本史研究の特色」

柳原敏昭(東北大学大学院文学研究科):東北帝国大学

「創設期の東北大学日本史研究室―地域史・民俗学・学会―」

永島広紀(九州大学韓国研究センター):京城帝国大学

京城帝国大学における史学研究と史料編纂」

夏目琢史(一橋大学附属図書館):東京商科大学一橋大学

東京商科大学における歴史系ゼミナール― 川上多助・幸田成友を中心に ―」

廣木尚(早稲田大学大学史資料センター):東京専門学校(早稲田大学

「早稲田のなかの歴史学

藤田大誠(國學院大學人間開発学部):皇典講究所國學院大學

「近代国学国史学―皇典講究所國學院大學を軸として―」

 

講師の経歴はこちら(http://www.rikkyo.ac.jp/events/2017/03/18758/)。

 

鎌倉幕府と朝廷〈シリーズ日本中世史 2〉 (岩波新書)

鎌倉幕府と朝廷〈シリーズ日本中世史 2〉 (岩波新書)

 

 

日本中世社会の形成と王権

日本中世社会の形成と王権

 

  

平泉の光芒 (東北の中世史)

平泉の光芒 (東北の中世史)

 

 

朝河貫一と日欧中世史研究

朝河貫一と日欧中世史研究

 

 

戦時期朝鮮における「新体制」と京城帝国大学

戦時期朝鮮における「新体制」と京城帝国大学

 

 

アジールの日本史

アジールの日本史

 

 

近代国学の研究 (久伊豆神社小教院叢書)

近代国学の研究 (久伊豆神社小教院叢書)

 

 

第11回研究会(2017年1月20日)

報告者:松沢裕作(慶應義塾大学経済学部)

報告タイトル:明治期日本における「史料」概念の変遷」

日時:2017年1月20日(金)18:30−

場所:立教大学池袋キャンパス太刀川記念会館第1・2会議室

 

自由民権運動――〈デモクラシー〉の夢と挫折 (岩波新書)

自由民権運動――〈デモクラシー〉の夢と挫折 (岩波新書)

 

 

町村合併から生まれた日本近代 明治の経験 (講談社選書メチエ)

町村合併から生まれた日本近代 明治の経験 (講談社選書メチエ)

 

 

明治地方自治体制の起源―近世社会の危機と制度変容
 

 

分断社会・日本――なぜ私たちは引き裂かれるのか (岩波ブックレット)

分断社会・日本――なぜ私たちは引き裂かれるのか (岩波ブックレット)

 

 

近代日本のヒストリオグラフィー (史学会シンポジウム叢書)

近代日本のヒストリオグラフィー (史学会シンポジウム叢書)

 

 

公開講演会「 南北朝時代研究の魅力」(2016年11月24日)

立教大学文学部人文研究センター公開講演会 

 南北朝時代研究の魅力」 

講師:亀田俊和京都大学文学部非常勤講師)

日時:201611月24日(木) 18:30-20:00

場所:立教大学池袋キャンパス14号館3階(D301教室)

申込不要・入場無料

主催:立教大学文学部人文研究センター

共催:立教SFR「グローバルヒストリーのなかの近代歴史学

 

[内容]

 南北朝時代13361392)は、天皇家北朝南朝に分かれ、北朝を擁立した室町幕府南朝と争いつつも、自ら分裂抗争を繰り返し、日本列島全域にわたる長期的な内乱の時代であった。それとともに、『太平記』をはじめとする様々な歴史叙述を生み、南北朝正閏論争にみられるように、後世の日本社会における歴史意識にも大きな影響を及ぼした。その一方で、天下統一のような明確なストーリー性の不在や相次ぐ離合集散もあいまってか、源平合戦の時代や戦国時代に比べて、一般には分かりにくい時代であるともいわれている。『南朝の真実―忠臣という幻想―』(吉川弘文館2014年)、『高師直 室町新秩序の創造者』(吉川弘文館2015年)、『高一族と南北朝内乱』(戎光祥、2016年)、『足利直義:下知、件のごとし』(ミネルヴァ書房2016年)など、この時代の政治史・人物史について一般向けの著作を多く発表している亀田俊和氏を講師としてお招きし、南北朝時代の研究を始めたきっかけやご自身の研究の歩みについてお話いただくとともに、この時代を研究する魅力について紹介していただく。日本社会に大きな影響を残した南北朝動乱の実態について、近年の研究動向を踏まえて認識を深める場としたい。

 

 

 

 

高一族と南北朝内乱 (中世武士選書32)

高一族と南北朝内乱 (中世武士選書32)

 

  

室町幕府管領施行システムの研究

室町幕府管領施行システムの研究

 

 

公開シンポジウム「前近代東アジアにおける怪異と社会:テクスト・文化・自然環境」

公開シンポジウム: 前近代東アジアにおける怪異と社会:テクスト・文化・自然環境

日時:2016年12月10日(土)13:00~18:00

場所:立教大学池袋キャンパス5号館5124

 

本シンポジウムでは、前近代東アジア漢字文化圏の歴史社会において、異形のものや天変地異といった怪異現象がどのように発現し、機能し、そして社会に影響を与えたのか、またその社会の側が怪異現象をどのように規定し対処したのかについて、総合的な討議を行う。最初に日本中世、日本古代、朝鮮、中国、ベトナムの専門家が、それぞれの専門地域における漢文テクストに即した事例報告を行い、その後東アジア全体を見据えた討論に移行する。その際に講師陣が注目するのは、怪異が記録されたテクストそのもの、そのテクストの生産・流通・受容を可能にした背景としての文化、そしてそのような文化をも包摂する自然環境である。事例それ自体は前近代社会を対象とする本シンポジウムの射程は、合理的に理解し得ぬものや突如襲ってくる大規模自然災害になお苦慮しているわたしたちの生きる現代社会までも見据えている。時代・分野を問わず参加者の関心に訴えかけることになるだろう。 報告内容は以下のとおり。

 

小澤実(立教大学)「問題の所在」

高谷知佳(京都大学)「日本中世都市の秩序と怪異」

水口幹記(藤女子大学)「蘇民将来札考−−井戸跡出土木簡を手がかりに−−」

野崎充彦(大阪市立市立大学)「「怪異」の諸相−−朝鮮前期を中心に−−」

佐々木聡(日本学術振興会)「災異と禳災のポリティクス」

佐野愛子(国際日本文化研究センター)「ベトナム李仁宗代の怪異をめぐって」

北條勝貴(上智大学)「環境文化史から怪異を問う−−伝播論/環境還元論止揚へ−−」

 

主催: 立教大学日本学研究所

共催: 立教SFR「グローバルヒストリーのなかの近代歴史学

 

 

「怪異」の政治社会学 室町人の思考をさぐる (講談社選書メチエ)

「怪異」の政治社会学 室町人の思考をさぐる (講談社選書メチエ)

 

 

 

怪異学入門

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怪異学の技法

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怪異学の可能性

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